高校の2年生から3年生にかけて、釣りに関する本にハマって読み漁っていた時が有りました。F1等の車のレースのニュースには並行して気を配っていましたが、釣りの本の話が面白くて読んでいました。
田町駅から慶応大学の方に抜ける三田通りの一本裏に在る三田図書館にバイクで通っては、釣りに関する本を借りて読んでいました。
山形の庄内地方の鮎釣り名人で5間(約9m)という長い竿で鮎の友釣りをする佐藤垢石(さとうこうせき、作家でもある。)の話や、釣りでは無いのですが、「鯉取りまあしゃん」と呼ばれた北九州の筑後川の名人で素潜りで鯉を一度に3匹も採ってくる話が面白くて仕方有りませんでした。
鯉取りまあしゃんは魚をしっかり掴む為に爪を三角にとがらしているのですが、町に出て女性と会う時は爪を切って出かけるという話も面白く読みました。 また、この鯉取りまあしゃんは私が大学生の時か就職して間もない頃にテレビのモーニングショーの取材を受けていて、かなりお年でしたが実際に川に潜ってからしばらくしたら両手に1匹づつの大きな鯉を持ち、口にも1匹の大きな鯉を咥えて水面に上がって来たのです。それを見て女性アナウンサーがビックリしていました。
私もそれを見て、本に書いてあったことは本当なんだ! と改めて感心した記憶が有ります。 鯉取りまあしゃんの動画がありますからご覧になりたい方はこちらをどうぞ。
他に文豪の井伏鱒二氏も釣りが好きで「川釣り」という短編集を書いています。「山椒魚」や私の好きな「ジョン万次郎漂流記」など多くの小節を書いています。この「川釣り」と言う本の中に「白毛」という短編が有って、井伏鱒二が川釣りに行った時に、青年が2人向こうから歩いて来て、「おじさんテグス(釣り針を結ぶ細い釣り糸)を忘れたから分けてくれや」と言って、羽交い絞めにして井伏鱒二の白髪を沢山むしり取って行ってしまったという話が書いてありました。
大声をあげるでなく「なんだこいつらは」と思っている位で怒りを抑えていた井伏鱒二も素晴らしいですが、釣りに行ってそんな災難に本当に会うんだとビックリした記憶が有ります。 井伏鱒二の「川釣り」に興味のある方はこちらをご覧ください。
あと、檀一雄という作家がおりましたが、女優の檀ふみさんの御父上です、彼の小説で大泥棒で有名な「石川五右衛門」という本があり、石川五右衛門の表情や特徴を面白く書いてあり、楽しく読みました。
また、檀一雄は健啖家で料理に詳しい事でも有名ですが、小説にもそれが生かされていて、石川五右衛門が大山椒魚を捕まえて上手に調理して食べるシーンの表現が如何にも美味しそうで、まだ大山椒魚は食べた事が無いのですが、プリプリとした白身を味わってみたいという気持ちは今でも残っています。(天然記念物で保護対象なので食べられませんが。)
あれこれ書きましたが、釣りの本を読んでから釣りもやりたくなり、高校2年の時に同級生と3人で茅ヶ崎の砂浜で徹夜で投げ釣りをやりに行ったという訳です。 その夜はいくら餌を付けた仕掛けを遠くに投げても1匹も釣れず、おまけに夜中の11時過ぎからは雨が振り出しました。天気予報では雨は降らない筈だったので、誰も傘も持っていません。
仕方が無いので砂浜に引き上げてあった、漁船の下に潜り込むようにして雨を凌いでいました。明け方近くになって雨が上がったので、また釣りを始めましたが、やはり全く釣れませんでした。 朝の6時前くらいになったら、漁師らしいおじさんがニヤニヤしながら、「釣れたかい?」と聞いてきたので全然釣れませんと答えたら、「そうだろうな、昨日の夕方にこの浜で地引網を引いたから魚はいない筈だよ。」と言ったので、3人同時にヘタヘタっと砂浜に崩れ落ちてしまいました。
そこからはもう意気消沈で、足を引きづって茅ヶ崎駅へ戻り、帰路についたのですが、帰りの電車の中では余りにバカバカしくて、可笑しくて3人で大笑いしてしまいました。 それ以来、夜釣りには行っていません。
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