タイムマシンの思い出

タイムマシンの思い出

それほど沢山のタイムマシン関係の小説を読んだ訳ではないですが、私の物理学の理解の範囲で考えるとタイムマシンを作るのは不可能と考えます。  高校生の頃、H.G.ウェルズの小説のタイムマシンを読んだのですが、その時はこんな機械があったら楽しいだろうなという感想を持った程度でした。

まだ白黒テレビで観ていたのですが、アメリカのテレビ番組で「タイムトンネル」というのも有って、有る時代のある場所に人を送り込める機械でしたが、戻れなくなりそうになったり、主人公が殺されそうになったりと胸を躍らせて毎週観ていました。

その後「バックトゥザフューチャー」と言う過去や未来に行ける自動車型タイムマシンの映画がヒットしましたし、アーノルド・シュワルツェネッガーの未来から来たロボットの「ターミネーター」もやはりタイムマシンで送り込まれたロボットと言えます。 その後は時々タイムマシンに関して考えていたのですが、ある程度自分なりの結論が出たので、思い出のまとめをしてみました。

まず、太陽系の中の地球が有って、その地球上に我々は生きているのですが、地球が出来るずーっと以前のビッグバンが起こった約138億年前の爆発から宇宙にある星の全部が何もなかった空間にありとあらゆる方向に飛び散って動いているという基本的な理解が必要です。 いま現在も宇宙は膨張しているので、時間の経過とともに星と星の間の距離は開いていってるものや近づいているもの等があります。すなわち止まること無く動き続けて来ているわけです。 地球も宇宙の一部なので宇宙の中の昨日有った場所から今日ははるかに離れた宇宙に移動しています。

もしタイムマシンで昨日の場所に戻ろうとすると、1日前に地球が有った場所に戻るとしてもGPSもない宇宙で方向(座標)を決めてそこに行くのは殆ど不可能だという事です、また未来に行くには太陽系の向かっている方向の未来のある日の有るべき場所を計算してそこに行かないとなりません、これも不可能と言って良いでしょう。

H.G.ウェルズの小説のタイムマシンは据え置き型の機械なので、そこに置いたままで時間だけが遡ったり、進んだりすると言う機械ですので時間を変えると地球ははるか遠くに移動しているので、宇宙空間にポッカリと浮かんでしまうということになりますね。

つまり時間を遡ったり、未来に行ったりするには宇宙空間の凄い距離の移動が必要になるということですので、ものすごいエネルギーが必要になります、恐らく原子力発電所で何百個分のエネルギーでも全然足りないんじゃないかと思います。

「タイムトンネル」や「ターミネーター」の様な有る時代の地球上のある場所に送り込む方式のタイムマシンは人を電子に分解して送って、着いたら電子から人に戻すと言うような仕組みだろうと想像しますが、それを送った先に対してリモートコントロールで行わなければ出来ないはずなので、これは不可能でしょうね。

そんな訳で、僕の夢でも有ったタイムマシンは作れないという結論になってしまいました。 残念ですが、私としては実現は諦めるしかないと思います。

 

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