シュノーケルの改造失敗の思い出

シュノーケルの改造失敗の思い出

川遊びのシュノーケルのお話。

あれは小学校5年生の時です、東京の小学校に通っていた僕は、鹿児島のおじいちゃんのところに夏休みの約1ヶ月間遊びに行きました。

おじいちゃんの家は大きな農家だったので全てが珍しく、楽しい事が沢山ありました。 

特に私は小学校では水泳部で泳ぎがかなり上手だったので、川で遊ぶのが好きでした。

ある日、水中眼鏡とシュノーケルをつけて、川で泳いでいたのですが、川の底の方にいる魚を長く観察したいと思いました。しかしシュノーケルが短いので水面から顔をつけたくらいの所からしか魚を見ることができません。

そこで閃いたのが、シュノーケルのパイプを長いパイプに取り替えたらもっと深く沈んで、魚を長く観察できるじゃないか! ということです。 (昔のシュノーケルは簡単な構造でしたのでそんなこともできました。)

そこでおじいちゃんの家に急いで戻って、納屋に置いてあった塩化ビニールの灌漑用のパイプの中から適当な太さのパイプを選んで、ノコギリで1mほどの長さに切ってシュノーケルの付け替え用のパイプを作りました。

そしてジュノーケルに付いていたパイプを引き抜いて、1mの長さのパイプを取り付けました。

よし、これで良いぞと長いパイプの付いたシュノーケルを持って急いで川へと戻りました。 そして水に入って潜りましたが体が浮いてしまうので、長く潜っていられません、そこで川のそばに転がっていた大きな石をもってきて、その石を抱えて潜りました、大成功です!

それから、ゆっくりと息を吸おうとしましたが、息が吸えません、あれっ?どうなってるんだ?

何か詰まっちゃったのかな?と思って、一旦浮き上がって調べてみましたが何も詰まっていませんし、水の上ならちゃんと息も吸えます。

大丈夫じゃないかと思って、また水中に石を抱えて潜りましたが、息を吸おうとしてもまた吸うことができません。

一生懸命吸うのですが、肺が膨らんでくれないのです。 これって水圧のせいなのか?と理科の授業で習ったのを思い出しました。 たったの1mくらい潜っただけで、そんなに水圧は力があるのか? 

普通に泳いでいたら1mくらい潜るのは簡単ですが、それは息を止めて泳いでいるからなんだと……信じられませんでしたが、他に理由は考えられませんでした。身をもって水圧というものの強さを感じた一日でした。

大人になって水害のニュースなどで車が水中につかるとドアが開けられないというのを聞くことがありますが、あの夏の日の記憶がある私は確かにそうだろうなと思ったものです。

水圧は本当に凄い力持ちでした。

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