ホンダ F-1の思い出

ホンダ F-1の思い出

私がまだ中学生の時の1964年の10月に東京オリンピックが開催されました。

同じ年の8月2日にドイツF1グランプリがニュルブルクリンクサーキットで開催されました。     そのドイツF1グランプリに日本のホンダが自社製の車体とエンジンのF1カーを持ち込んで参加したのです。   日本の自動車メーカーで初めてF1グランプリに参入したのがホンダです。

新参者のホンダはこの年は良い成績を残せませんでしたが、私は熱心に応援していました。   当時の日本ではF1グランプリを知っている人は殆ど居なくて、新聞にもホンダが日本車として初めて F1に挑んだというのに、記事にもならなかったのではと思います。(もしかしたら小さく載ったかも知れません。 )   また、F1レースの結果等も今の様にインターネットなど無い時代ですし、テレビも新聞も取り上げない状態でしたので、オートスポーツという雑誌を買って時間的にはかなり遅れたニュースですが、貪るように読んでいました。

翌年の1965年には全戦出場し主にヨーロッパを転戦して、最終戦の第10戦メキシコGPで念願の初優勝をしたのです!  快挙です!   それでも日本では新聞に小さく記事が載った程度でした。この時は私の記憶ではホンダも新聞に優勝の広告は出さなかったと思います。

ヨーロッパではF1レースと言えば誰もが興味を持って見ていたので、ホンダの名はオートバイだけでなく4輪自動車のメーカーとしても名声を高めました。   その頃の私はトヨタや日産なんてボロ車しか作れないF1にも挑戦できない低性能車メーカーだと信じている子供でした。とは言え、私の父はトヨペット・コロナというトヨタ製の1500ccの乗用車に乗っており、富士山や日光や箱根とかへのドライブに連れて行ってもらっていたのでした・・・

ホンダはまだ4輪車では1963年に発売開始したホンダS500というスポーツカーとTN360という軽トラックとしては超高性能なDOHCエンジンを積んだ軽トラックしか販売していなかったのです。  4輪自動車メーカーとしては駆け出しの小さなオートバイメーカーがF1レースに参加したというのは、他の自動車メーカーからは馬鹿にされたのですが、参入して2年目の1965年には優勝してしまったのですからホンダという会社は素晴らしい会社だったのです。

私も大学生の頃に友人がHONDA S800というスポーツカーに乗っていて、時々借りて乗っていましたがすぐに8000回転くらいまでスムースに回る高性能エンジンに感動していましたし、カーブでギアを上げる時にも高速だと簡単に後輪がスライドするので慎重にギアチェンジをしていました。

HONDA S800 です、本当に楽しくさせてくれるクラシックスポーツカーです。

1500ccの規定の年の最後のメキシコグランプリで優勝した HONDA RA-272 ドライバーはアメリカ人のリッチー・ギンサー

ホンダがメキシコグランプリで初優勝したときの総監督の中村良夫さんが日本の本社に打った電報の報告分が   「来た、見た、勝った、」(Veni, vidi, vici,)というジュリアスシーザーがポントス(今の黒海の東南岸にあった国)を征服した時の言葉を使ったのは有名な話です。

これは1500ccエンジン時代のF1レースの最終戦でのホンダとグッドイヤータイヤの貴重な勝利でもありました。 翌1966年から排気量が3000ccのエンジンを積むことになったF1レースでは、2年目の1967年9月のイタリアのモンツアサーキットのグランプリで優勝します。

HONDA RA-300 ドライバーはイギリス人のジョン・サーティースで彼はオートバイのレースの 世界チャンピオンと4輪のF1レースの世界チャンピオンになっている。唯一のドライバーです。

この時はホンダは全国紙全ての新聞の左右見開き全ページに優勝の瞬間のゴールを横切るホンダF1の写真が掲載されました。上の写真の様なページでした。 この時の新聞のページはずーっと大事に持っていたのですが、15年ほど前に会社でF1が好きだという後輩にイタリアグランプリで優勝した時のその新聞広告ページを自慢気にあげてしまいました。せめてコピーだけでも取っておけばよかったなあと今になって反省しています。

1967年にイタリアグランプリで優勝したHONDA RA-300 上のカラー写真の車と同じです。

その後エンジンだけの供給メーカーとなってからも、ずーっとホンダのF1を応援し続けていますが、ホンダは電気自動車の開発の為に2024年まででエンジンの供給を終えてしまいます。10年後位には電気自動車が普通になってくる時代になると思いますが、F1レースが爆音を轟かせて走らなくなって電気モーター音しかしなくなったらファンはついて来るのでしょうか?

電気自動車の時代になると、今のキャブレターや燃料噴射装置、ギアボックス、差動装置、マフラーピストンやピストンリングや燃料タンクを供給している多くの自動車部品メーカーは殆ど需要が無くなってしまいますので、今は必死に新しい製品開発をしているはずです。

昔、車のバンパーは鉄のプレス部品にクロームメッキされたピカピカの物が付いていましたが、20年くらい前からプラスチック製のボディと一体になったデザインの物が道交法で許可になって切り替わりましたが、その時のプレス品のバンパーメーカーは殆ど廃業したようですので、今の部品メーカーも新製品を開発して事業継続と従業員の雇用の維持に頑張って欲しいと心から思います。

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