アベベが走っている思い出

アベベが走っている思い出

1964年10月に第一回東京オリンピックが日本で開催されました。 私は中学生でバスケットボール部に入っていましたので毎日腹筋や腕立て伏せやうさぎ跳びをさせられてクタクタになっていました。 他に鉄棒も好きでオリンピックでは日本の体操選手達が金メダルを取っていた演技を白黒テレビで見て感激していました。

自分でも中学校の砂場にある高い鉄棒で蹴上がりや大振り、巴、車輪などをやって遊んでいました。 でも掌の皮が鉄棒に張り付いて直径4センチくらいベリッ!とはがれる時が有って、その時は痛くて授業で鉛筆を握るのにも苦労した記憶が有ります。

その日はオリンピックも終わりが近い日でしたが、男子のマラソンが開催されました。  私は家の白黒テレビでスタートから見ていて、アベベが先頭で走っているのを早いなあと思って観ていました。 日本の円谷(つぶらや)選手が2番手を走っていて、イギリスの選手がそれに続いていました、折り返しで甲州街道を走って新宿に近づいたころに、もう少ししたら外苑に入ってくるなと考えて、急いで家を出て自転車に乗って外苑の銀杏並木を抜けて、絵画館を楕円に囲んでいる道路のそばに行きました。

しかし、沿道は沢山の観客で普通に後ろに並ぶとアベベが見えないと思ったので、沿道に植えられていたそれほど大きくない桜の木の支えの木枠を見て、あれに登れば良く見えるぞ、と思ってその桜の木の支えの木枠に登って人々の頭の上から見ていました。 ちなみに今は桜の木は有りません。

しばらくしたら、アベベが一人だけ先頭で走ってきました。 はだしかなと思ったらランニングシューズを履いていました。 その速いことといったら明治記念館の方からカーブを曲がって来たと思ったらあっという間に目の前を通って国立競技場の入口の方に走って行ってしまいました、それから暫くして円谷選手が走って通り過ぎて行きました。 マラソンの選手ってあんなに早く走るんだとビックリしました。 私が自転車で普通に走っているよりも早かったのです!

私は学校の運動会などの100m競走などでは、スタートダッシュでは早いのですが、その後スピードが乗らずに、足だけがバタバタ空回りしている感じで入賞したことは有りませんので、あんなに早く走れて良いなあと羨ましく思いました。 でも私はバスケットボールの試合の時はダッシュの早さを生かして相手ディフェンスを交わしてゴールシュートを沢山決めていました。 少し自慢です。笑

昨年(2021年)は第二回東京オリンピックがコロナ禍の中で開催されましたが選手は皆頑張っていて大変感激しました、新しい競技のスケートボードなども金メダルを取って、私もやってみたいなと思いましたが、年だしもう出来ないなあと思い、諦めました。 でもまた何かスポーツをやりたいと思っています。

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