ハチミツ取りの思い出

ハチミツ取りの思い出

おじいちゃんの家は農家です。牛も飼っていますし養蜂のハチの巣も縁側の下に4箱くらいありました。 ある日、妹と縁側でスイカを食べていたら、これからハチミツを採るけど、ハチに刺されると危ないから縁側のガラス戸は閉めるよとおじさんに言われて、縁側のガラス戸が閉められました。

そうしてガラス越しに外を見ていたら、おじさんや近所のおじさん達は全員が麦わら帽子と、その上から肩の下まである網をかぶって軍手をしていました。 それから皆で縁側の下にあるハチの巣箱を引っ張り出しました。ビックリしたハチ達がブンブン言って沢山飛び回っています、おじさんたちは煙の出るたいまつを持って振り回して、煙でハチを追い払っています。

そのうちに巣箱の上の蓋を取って、中にある仕切り板を引っ張り上げました。 その仕切り板には六角形の仕切りのできたハチの巣がびっしり付いていました。 それからその仕切り板を遠心分離機の中に何枚も入れて、回転させ始めました、しばらくするとその遠心分離機の下のパイプからハチミツがトロトロと流れ出てきて下に置いた鍋の中に溜まっていきます。

ハチミツってああやって採るのかと初めて見る光景に驚きながら見ていました。 そうしたらおじいさんが仕切り板の中にびっしり付いていたハチの巣をパリンと折って、5cm四方くらいにしたハチの巣を渡してくれました。 甘いから食べてごらん、噛めばハチミツが出てくるよ、ハチの巣は蝋でできてるから、蜜を食べたら口の中に残るので、吐き出すんだよと教えてくれました。

ロウでできた六角形の巣の中にハチミツが一杯に入っています。

妹と二人でハチの巣にガブリとかじりつきました。 ジュワー、口の中にハチミツがあふれてとても甘くて美味しいのにびっくりしました。 美味しいのであっという間に全部口の中にほおばりました。蜜を吸ったあとは蝋がかたまりになって口の中に残りました、ペッペッとお皿の上に蝋を吐き出しました。

そうしたら、おばあちゃんが昔はその蝋でロウソクを作ったんだよと教えてくれました。ハチの巣って色々人間の役に立ってるんだなあと初めて知りました。

コメント